森は梅雨の静けさと葉に乗る雫の景色でキラキラしています。
森は斜面がいくつもあります。そこで子どもたちはその斜面を上り下りする遊びを日常的にしています。この日は斜面を上り下りするKちゃんについて行こうとHちゃんはチャレンジします。
Kちゃん「ここをまず降りてみて!」
自分が降りた場所よりも、その子が降りやすい場所を指さして言いました。Hちゃんは、その通り降りようとしますが、降りたことがあまり無いので躊躇しています。そこでKちゃんは、下で手を差し伸べたり、降りてくる足を支えたりサポートしてくれていました。

Kちゃん「できたね!」
降りられたことは嬉しくてHちゃんもにっこり。次は上りです。
Kちゃん「次はここから、やってごらん!」
Hちゃん「ここから?」
斜面の窪みに足を掛けて、上りだし「んっんっ」と踏ん張る声にKちゃんは気づいて、足を手で支えて上るのをサポートしました。そして、上りきってご満悦(笑)
そんなやりとりを何回か繰り返して、斜面上り下りの遊びをしました。

子どもはよく観ています。大人の姿を。その日何度か登った(サポートした)後
Kちゃん「じゃあ、次はここね!」
とだいぶ茂った高さもある斜面を勧めました。でも、Hちゃんは「ここ?」と言って上り始めました。草をかき分けて上りだし、中腹で止まってしまいました。「んっんっ」と助けて欲しそうな声で踏ん張っているのを「助けるのかな?」と思いきやKちゃんは見守っていました。でも、少し詰まっていて登れないかな〜と大人は思って
トト「Hちゃん手伝って欲しいのかな?」
Kちゃん「....」
トト「トト手伝ってもいいかな?」
Kちゃん「....」
トト内心「えー!無視?いやこれは考えている?見守っているのか!?んーどうしよう...」
私がそんなこんなで悩んでいる内にHちゃんは自分で草を掴み、足を掛ける窪みを見つけて上り切ってしまいました。その時のHちゃんは嬉しそう。そりゃそうだ!
Kちゃんは、見守り切った様子で、その背中からも喜びや達成感を感じました。

手伝うことも出来たし、声を出して応援することも出来たし、いろんな関わりがある中で、「見守る」ことを選んだKちゃんは森のようちえんの大事にしていることを体現してくれました。
「目の前の仲間の力を信じて見守る」
素晴らしい関わりだし感じましたし、Kちゃんはよく観察しています(森のようちえん3年目)。自分がそういった環境で育ったからこそ仲間も見守れる。私たちも再認識できた気がしますし身が引き締まる思いです。
森のようちえんってどんなところ?は、実際に来てみて子どもたちを見ればわかって頂けると思います。来週の体験会参加者募集中ですよ♫
トト
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